• 奇妙なカメラの世界

アーガスAF (argus AF)

ラジオは売れなかったがカメラは売れた

アーガスというメーカーの前進はInternational Radio Corporationというラジオメーカーである、当時ラジオは家で聞くもので屋内でにいることの多い冬場の方がよく売れる季節商品だった、そこで季節に関係なく売れる商品として発売されたのがアーガスで、いわば閑散期の繋ぎとして作られたものだった、元々ベークライト(初期のプラスチック)でラジオの筐体などを作っていノウハウがありカメラもベークライト製で作られ、低価格化を実現するために構造も単純で大量生産に向くよう作られていた。
最初のタイプであるアーガスAは固定焦点の35mmフィルムを使うカメラで1936年に10ドルという価格で販売された、これは当時の中流家庭の2週間分の収入に相当するそうで、当時としては非常に安価であったらしい、写りも比較的良かったため非常によく売れた。
その固定焦点のア―ガスAの売れ行きが好調だったので、翌年にA型にフォーカス機能を追加して作られたのカメラがアーガスAFである、その後、距離計連動のアーガスC3が販売されてからも、アーガスAシリーズ自体はその後も機能別に、スローシャッターを搭載したB型、簡易露出計つきのA2B型、シンクロ接点を備えたAA型など、様々な型が生産され続け、最終生産型であるFA型の製造が1951年に終了するまでの15年間、10~15ドル前後で買える低価格なカメラとしてアーガス社のラインナップに残り続けることになる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です